改正商品先物取引法<海外先物取引>(1)
2009年5月16日
今回から2回に渡って、改正商品先物取引法の「海外先物取引」部分について取り上げます。国内商品先物取引と海外先物取引が同一法に包括されることが、商品取引員にとって如何に優位になるかに視点を当てたいと思います。改正商品先物取引法では海外先物取引を包括し、商品先物取引業者として新たにスタートする商品取引員に新たな収益手段を提供するものと考えています。また、これまで多くのトラブルを起こしてきた海外先物取引業者が、商品取引員と同じように許可制になり、外務員も登録制になることで行動が制約されますから、トラブルも非常に少なくなるのではないかと期待されます。
これまで、商品先物取引のトラブルが新聞やテレビで報道されますと、一般の人々は商品取引員と海外先物取引業者との区別がつかず、トラブルの多くが海外先物取引業者によって起こされていたにもかかわらず、国内商品先物取引も同様な見方で「商品先物取引=悪」との感覚を持っていたようです。しかし、今回の改正により、全てが同様に規制されることは業界にとって朗報ではないかと思います。
今回の法律改正の目的は次の通りです。
- 1.利便性(使いやすい市場)
- ・利用者にとって使いやすい市場を目指す。
- ・産業インフラとしての機能の充実。
- ・海外からの投資を呼び込む。
- ・当業者の参入を促す。
- 2.透明性/信頼性(トラブルのない市場)
- ・トラブルの根絶。
- ・先行価格指標性機能の充実。
- ・公正な価格形成機能の充実。
- ・プロ・アマ規制の導入。
- 3.網羅性(商品取引所法と海外先物取引法との一本化)
- ・商品先物取引の統一的な規制。
- ・金融商品取引法との共通化。
改正商品取引所法では、現在の商品取引員への影響は少ないと考えています。逆に海外先物取引業者には高いハードルが課せられます。特に、許可制移行に関しては資本金等の財務要件や、役員の過去におけるトラブルの状況など厳しくチェックされます。さらに、行為規制も厳しくなりますし、行政処分もチェック項目が広がる分だけ厳しくなります。
一方、現在の商品取引員はこれまでの国内先物取引に加えて、海外先物取引や店頭商品デリバティブも受託の対象となりますから、幅広い経営戦略が考えられる上に、委託者に対してきめ細かなサービスが可能になります。今後は「商品開発力」と「委託者サービス力」が企業発展の鍵になると考えられます。

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