インタビュー【第29回-3】

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【第29回-3】
ナレッジソリューション 取締役 中村 豊成 様

引き続きナレッジソリューションズの中村様にお聞きしています。難しいSOXについて、分かりやすく解説していただいて感謝しています。今回は日本での法制化などについて、具体的に踏み込んでいただきました。ご期待ください。
 
オーテック ―J-SOX法は実際には成立しておらず、新会社法や金融商品取引法で規定されていますが、それには何か理由があるのですか。言い換えると、どうしてJ-SOX法として成立しないのですか。
中村様 「J-SOX法」という呼び名は俗称で、実際には証券取引法の抜本改正である「金融商品取引法」の一部規定がこれに該当します。
同法では第24条の4の4で「有価証券報告書を提出しなければならない会社のうち、金融商品取引所に上場している有価証券の発行者である会社その他の政令で定めるものは、事業年度ごとに、当該会社の属する企業集団及び当該会社に係る財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要な体制について評価した報告書(内部統制報告書)を有価証券報告書と併せて内閣総理大臣に提出しなければならないこととする。また、内部統制報告書には、公認会計士又は監査法人の監査証明を受けなければならないこととする」と定めています。
金融商品取引法(実際には「証券取引法等の一部を改正する法律」およびその整備法)は2006年3月に国会へ提出され、6月に成立しました。同法は緊急性の高い条項から順次、段階的に施行され、2007年9月30日に完全施行されています。
オーテック ―さて、金融商品取引法における内部統制の規定は、2008年3月期以降で決算を迎える上場企業に適用されると聞いています。現在、上場企業はどのような準備をしているのですか。
中村様 内部統制報告書の提出・監査に関しては、金融商品取引法 附則第15条で「平成20年4月1日以後に開始する事業年度から適用する」と定めており、2009年(平成21年)3月期の本決算から上場企業およびその連結子会社を対象に適用となるため、3月決算の会社では、2008年4月1日から本番運用となります。
何の準備も無くJ-SOXに対応できませんから、事前に準備をしなければなりません。 多くの会社では、対象範囲(組織、業務)を定め、統制のとれた業務プロセスへの見直し、リスク評価等の作業をおこなっています。
オーテック ―また、その準備には相当の期間とコストが必要と聞いています。詳細にお話ください。
中村様 J-SOXに対応した準備とは、日々の業務活動の統制(不正、改ざんのない業務活動)から、決算報告までの統制活動までを求められています。従って、1年間の企業活動を廻してようやく準備が完了する事になります。自社内で、J-SOX対応プロジェクトを立ち上げ、活動をおこなわれている企業もありますが、統制活動の落しどころが定まらず、業務フロー、リスク評価を何度も続けているようです。会社の業務は多くの場合、合理性を重視して処理が行われているため、統制活動面(不正、改ざんのできない仕組み等)が弱い傾向にあります。しかし、統制の取れた業務フローに修正をおこなう場合、この「落しどころ」が重要となります。
単純に統制の取れた業務フローに修正すると、業務が止まったり、生産性が極端に下がったりするため適切な落しどころを見出すことは、社内チームの活動だけで無理があります。J-SOXの実績のあるコンサルタントを入れることで、適切な落しどころに着地でき、結果的に早く、安くJ-SOXに対応できることになります。
   
   

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