.

インタビュー【第38回-4】

オーテック株式会社によるインタビュー。

現在のページ位置

Home  > INSIDE View  > インタビュー

【第39回-1】
第一商品株式会社 専務取締役 鈴木 伸一 様

 今回から第一商品株式会社 鈴木伸一専務取締役様にお話をお伺い致します。鈴木専務様は大学をご卒業以来、ずっと第一商品様(入社時は前身の共栄商事様)にお勤めで、40年来商品先物取引業界を見ておられます。
 非常に貴重なお話をお聞きしていますので、今回から6回に渡り掲載いたします。是非ともご期待下さい。

オーテック ―鈴木専務様の商品先物取引業界との関わりからお聞かせ下さい。

鈴木様

 商品先物取引業界との関わりは、大学を卒業した1970年4月に第一商品の前身である大阪本社の共栄商事に入社した時からですから、既に40年近い年月になりました。見えざる神の手ではないのですが、投機に関しては学生時代から興味があり、卒論の内容も投機に関するものだったと記憶しています。

 実は共栄商事の入社試験で『縮緬(ちりめん)』の読み方が出ていたのですが、正解したのは私だけだったと、面接のときに社長に褒められました。非常に気分が良かったです。このことも入社した動機の一つになりました。ところが、入社後に新卒男子の応募者は100%内定を出すと知って落胆したことを覚えています。(笑)

 当時の共栄商事は生糸中心の営業でしたので、『縮緬(ちりめん)』の読み方が出ていたのでしょうね。昔は生糸は花形商品の一つでしたから・・・。

オーテック ―長い歴史の中で業界は大きく変貌しております。何か思い出話やご苦労話をお聞かせ下さい。

鈴木様  私は「塞翁が馬」という故事が好きで、会社や業界、あるいは人生において、悪いことが起きても良い出来事が必ず起こると信じて頑張ってきたと思います。これまで曲がりなりにもそのようになってきたと信じています。
 業界が大きく変貌した出来事は、次の事柄であると言えると思います。

 (1)第一次オイルショックの狂乱物価による1億総投機時代の到来。
 (2)82年3月の金上場とその後の金市場の振興、そして90年の法
    改正以降商品先物市場の発展期を迎えたこと。
 (3)逆の現象として、05年5月の法改正による規制強化で日本市場
    だけが衰退期に入ってしまったこと。

  特に、(2)については第一商品の村崎会長(当時社長)が業界の先頭に立って金市場の振興策を取りまとめる活躍をしました。この活動がその後の金市場の隆盛の礎を築いたと思っています。

 当社の業績も89年秋頃から金の高騰を背景に飛躍的な上昇をみせました。ただ、金中心の顧客サービスの積み重ねが一気に開花するチャンスであった91年1月の本格的な湾岸戦争に突入したときには、「有事の金」に注文が殺到し、値幅制限や電話回線等の問題もあり注文を受け切れなかった事態や有事もすぐに終息したことなど苦い思い出もあります。

 (3)については外務員活動が困難になり、再勧誘の禁止で顧客の商品先物 取引理解の運動が出来なくなってしまい、新規客参入の促進が難しくなってしまっています。そこへ世界金融危機が起こり、商品先物市場はさらに収縮し、まだ反転の兆しも見えない状況にあります。商品先物取引業界は流動性の問題等、業界全体に盛り上がりが必要ですから、「塞翁が馬」の次の展開として、立ち直りを期待し、努力していきたいと思います。