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インタビュー【第43回-2】有限会社エム・ケイ・ニュース社 代表取締役 益永研 様

オーテック株式会社によるインタビュー。

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【第43回-2】
有限会社エム・ケイ・ニュース社 代表取締役 益永研 様

 今回も先物情報誌でおなじみのエム・ケイ・ニュース社代表取締役 益永研様に商品先物取引業界について大いに語っていただきます。今回は米国市場と日本市場に違いについてお話をしていただきます。ご期待下さい。

オーテック ―前回は商品先物取引業界との関わりやご苦労話、そして海外市場に目を向けたいきさつ等を話していただきました。今回は前回のお話の続きで、海外と日本の違い等をお教え下さい。

益永様    これからお話しするのは日本の商品取引所の人には耳が痛い話になると思いますが、日本の商品先物市場が発展するためには避けて通れない話ですので、敢えて私見としてお話をさせていただきます。海外と日本の商品取引の違いをお話しする前に、委託者トラブルについて少し話をさせてください。

   委託者トラブルが発生すると弁護士は「何も知らないお客様が営業社員に騙された」として、投資額の総てを事故として回収しようとします。そして、一方では世間の商品取引員の評価を下げるべく社会問題として扱います。

   ここで営業現場の話を少しさせてください。私が営業をしていた頃、建設会社の部長さんのところに伺いました。そこは関東北部の奥地だったのですが、半日かけて移動しちょうど昼休みに面談できました。ところが周りには多くの人がいて、商品取引の営業と知り、様々なことを言うのです。例えば、親戚が商品取引の営業社員に騙されて山を売ったとか、父親も騙されてだいぶ損をしたとか、過去には騙されて損をして自殺した人もいたとか・・・、もう商品取引を味噌糞言って営業になりませんでした。

   イメージの悪さは新入社員でも知っています。しかし、営業社員でお客様を騙そうなんて考えている人は少ないと思います。そして、営業社員は商品先物取引の社会的意義や機能についても十分に説明していますし、投機性や証拠金取引などの取引の仕組みについても詳細に説明します。啓蒙活動の役割も行っているのです。お客様と出会うことは大変なことなのですから、お客様を大切にしないわけがありません。

   違反を犯してまで顧客獲得をしようとしている営業社員がいるのは事実です。しかし、全てを一括りにしているのが社会であり、商品取引を育てる使命を担っている主務省だから困ってしまいます。
問題がある商品取引員や営業社員は個々に処分をすべきだと思うのですが・・・。

   銀行取引については全ての人が行います。しかし、株式取引で2000万人ぐらい、商品取引については10万人ぐらいです。適正人口は皆さんで考えていただければよいのですが、国が産業インフラとして育成しようとしている商品先物市場にお客様を誘導するのは営業社員なのです。現在は規制が雁字搦めで商品先物市場に魅力を感じない人が増えてきて市場規模が小さくなってきています。海外の投資家も規制の多い日本を避けて、東南アジアに目を向けているのが実態です。政府が産業インフラとして育てようと思うのなら、もう少し商品先物市場の実態を把握し、「規制から育成」に舵を切って欲しいものです。

   そろそろ海外と日本の違いについて話をしましょう。皆様ご存知のように米国にはローカルズという市場の流動性 を確保してくれる業者がいます。彼等は商品取引員(FCM)には属しておらず、FCMの注文を取引所で代理執行したり、自社の勘定で売買も積極的に行い市場流動性を高める役目をしています。

   また、商品取引所は顧客の注文を市場に繋ぐFCMに対して、流動性を高めてくれることに感謝していますし、貢献の高いFCMに対しては取引所フィーを極端に安くするなどの措置を施し、市場を守る努力を怠りません。そういう意味では、FCMは取引所の営業部門のようなところであり、営業社員はそれを支えているのですから、非常に貴重な人材として捉えています。

   しかし、日本の場合、商品取引員は取引所の従属的な位置づけとしてしか捉えておらず、取引所が何かを言えば商品取引員はその通りに動くと思っていたのでしょう。特に会員組織で商品取引が運営されていた頃はその傾向が強かったような気がします。

   典型的なのは取引所救済のための「義務売買(責任売買)」です。月間に割り当て枚数を決めて商品取引員が義務として売買を行い、取引所を救済していました。ある人はこの義務売買について「合法的利益供与」とまで言って非難していた記憶があります。
結論を言うと、日本の商品取引所は市場参加者、市場流動性の立役者にサービスをしていないということです。

   取引所の経営陣にプロパーが少ないのも問題です。これはノウハウが蓄積しないという意味に繋がります。取引所の経営は継続性が必要だと思います。お役人が天下ってきて、高い給料を貰って、一定期間居ると何処かへ行ってしまうのが常でした。商品取引の実態・現場を知らない人が経営しても改善されるはずがありません。今は株式会社になったので競争原理が導入され期待できる部分もありますが、成功のためには先ずは現場を知ることから始めて欲しいと思います。

   また、米国の先物市場では、クリアリングハウスが顧客資金を米国債に換えて、預かっている期間の金利の一部をブローカーから顧客に戻すのですが、日本では、 JCCHに完全分離口座に預託された資金の金利は払い戻されません。

   関係者によれば昨年度は、この金利だけで、9億円ほどもあったそうです。出資法の問題 があり、顧客に「金利」は払えないとしても、取引所が昔、「定率会費ゼロ」などの形で還元していたように、ブローカーの負担を軽減するとか、あるいはアメ リカのように取引所と相談して、リスクの小さなスプレッド取引の証拠金は半額にするとか、市場拡大のための使い道はいろいろとあると思います。
取引高が減ったから、定率会費を倍にします。と言うだけではあまりにお役所的であり、今後、異業種から参入する会社があったら、首をひねるにちがいありません。

   OTCのFX業者は、新規口座開設時におまけをつけたり、インターネットのアフィリエートに謝礼を払うなど、これまでの日本の金融ビジネスには無かったマーケティングを展開してきました。為替という商品の魅力もさることながら、発展するには発展するだけの理由があるということです。市場が縮小してしまえば清算会社の収入も減るわけですからブローカーと二人三脚の姿勢が必要です。



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