商品取引員も投資資金の受け皿に
株式投資信託の販売本数が急増し、8月末時点で2442本(QUICK調べ)と昨年比7%増となっているようです。東京証券取引所の上場数が2419社ですから、それを上回る過熱ぶりといえます。ちなみに、株式投資信託の発売本数が東京証券取引所の上場企業数を上回るのは4年9ヶ月ぶりとのことです。ここ2~3年で団塊世代が大量に退職しますが、その退職金の額は約45兆円に上るといわれています。この退職金の受け皿になろうと証券会社は躍起になっていますが、その結果が株式投資信託の発売本数の急増に繋がっているものと思われます。最近では銀行や郵便局の窓口で投資信託を買うことが出来ますから、団塊世代の動向によってはますます発売本数は増えるものと期待されています。
団塊世代の退職金の受け皿としては、他に不動産投資信託(不動産ファンド=RIET)や公社債投資信託(MMFなど)、株価指数連動型上場投資信託(ETF)、コモディティファンド(商品先物指数の価格変動によって変化)、そして商品先物取引業界が扱う商品ファンドなどがあります。
さて、団塊世代に限らず投資は難しいものと考えている人が多く、日本では個人金融資産1500兆円の半数は預貯金が占めています。政府は"貯蓄から投資へ"をスローガンに掲げ、金融資産の有効活用を勧めていますが、その動きは欧米に比べて鈍いような気がします。しかし、自らリスクを取り積極的に投資を行なっている人もいます。その受け皿に商品先物取引業界も是非なっていただきたいと考えています。
投資には個人で市場に直接参加するケースと、プロに運用を任す間接参加があります。ここで紹介している投資資金や商品ファンドなどはプロに運用を任す間接参加型ですが、そのプロとは証券会社や商品取引員、投資顧問会社等になります。
商品ファンドは平成19年3月末現在6942億円(288本)が運用されています。増加傾向にはありますが、証券投資信託の販売金額175兆3222億円に比べればすずめの涙ほどしかありません。現在の商品先物市場の営業は、個人投資家を直接市場に参入させる方向に動いておりますが、投資家のニーズは必ずしも現在の方向と同一ではないような気がいたします。勿論、現在のスタイルを否定するものではありませんが、今以上に商品ファンドに力を入れ、投資資金の受け皿としての地位を確立して欲しいと思います。そうすることで、商品先物市場の流動性が高まり、同時に市場信頼性の向上にも繋がると思うのですが・・・。

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