投機マネーの主役は“商品先物市場”

オーテック株式会社による業界展望等。

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投機マネーの主役は“商品先物市場”

   投機マネーは居心地の良いところを目指して、めまぐるしく動き回ります。昨年来、原油や穀物、貴金属などの商品へ投機マネーが動いており、いよいよ商品先物市場が投機の主役として踊りだしてきました。
   日経新聞でも年頭の大発会の日(2008年1月4日)の朝刊一面に、大々的に「原油、一時100ドル」~投機マネー、商品へ。穀物急騰 金現物で最高値~と出ていました。そして、その片隅に「NY株、大幅安」と対照的なタイトルが見受けられました。
   昨年からのコモディティの高騰には幾つかの要因があります。それらを箇条書きに拾ってみましょう。

  1. ・サブプライム問題を発端にした金融不安
    ・アジアやアフリカの政情不安
    ・新興国の需要(消費)拡大
    ・原油高を背景にした物価上昇
    ・ドル独歩安
    ・バイオ燃料の開発
    ・異常気象の継続

   さて、ここで問題にしたいのは相場を動かす要因に、投機マネーの存在があるということです。投機マネーは金利・株式・為替・商品の間を、常に動き回っています。特に昨年の前半は新興国の株式市場やユーロ中心の為替市場に留まり、中には一年で2~3倍になるような市場もありました。
ところが、夏場からは上記の様々な要因を基に、投機マネーが商品先物市場に集中し記録的な高騰を招いています。世界中を瞬時に動き回る投機マネー(最近はグローバル化が進展し、投機マネーのことをホームレスマネーとも呼ぶ)は6000兆円とも言われます。日本の平成20年度の国家予算が約83兆円ですから72倍にもなります。その巨額の資金が集まり始めている商品先物市場が大荒れなのは道理です。
これまでの日本の商品先物市場は、市場規模が小さく流動性が低いことから一部の人の投機の場になっていました。また、流通段階で商社やそれぞれの業種のメジャー企業が需給の調整役を担っていた関係から、末端企業では先物市場を使って保険をかける必要性が無かったのです。しかし、秋口から原料高を吸収しきれない企業が続出し、物価高になって国民生活に跳ね返ってきています。
    いよいよ、日本でも需給を背景にしたコモディティ相場が形成されようとしています。石油メジャーも東工取に会員加入しました。モノの価格が市場価格に連動せざるを得ない状況になっているわけですから、企業も国民も生活防衛に先物市場を使う時代が到来したのです。今年を商品先物取引元年と位置づけては如何でしょうか。