流通構造の変化 チャンス到来
石油の元売り大手が相次いで東京工業品取引所へ会員加入しています。これは日本の流通が根本から再構築されるということを意味すると思いますし、流通が再構築されることで実業者の先物市場利用度が増えることとなり、商品先物取引業界にとってはまたとないチャンスではないかと考えています。
これまでの日本の流通は、商社やそれぞれの業種のメジャーによって系列化が形成され、供給量や供給価格とも管理下におかれていました。同時に最終消費者への提供価格も地域性や季節性を除きますとほぼ管理されていました。そして、中間に位置する卸売業者や小売業者、さらには最終消費者が独自性を発揮しようとすると供給を停止されたり、価格面で採算に乗らなくても商社やメジャーの言いなりにならざるを得ませんでした。
しかし、今回東京工業品取引所へ加入した新日本石油や会員資格申請中の出光石油は「原油市場が短期間で乱高下している現状において、消費者への供給は市場価格と連動した価格での提供を余儀なくされる。リスクを一手に引き受けて安定供給することは困難」としています。
このことは配下のガソリンスタンドや大手の運輸業者に対して、石油製品の供給はするが価格の保障は出来ない。つまり、市場価格連動型での提供になることを意味すると考えられます。従って、業者も自らリスクを取りながら経済活動をしなければならないということになります。
昨年秋以降、日本では食品の値上げが話題になっています。これは小麦やとうもろこし、大豆などの価格が急上昇し、それらを加工している業者が最終価格(小売価格)を消費者に添加せざるを得ないと発表しました。
これら穀物類の流通形態も石油関連商品とほぼ同じような構図が存在しています。商社が米国等の産地から買い付けて、仲買業者や雑穀業者に卸していますが、商社が供給量や価格まで調整しています。穀物類は石油関連と違い、人間の食に関しますので価格の乱高下はとても厄介です。しかも、畜産の餌にもなりますから食品価格全般に影響します。
最近における食品の値上げは国民の生活に圧迫を与えるものですが、生産者や加工業者、問屋、仲買業者、小売業者にしてみれば、石油関連商品と同じように自らがリスクを取らなければならないことを意味します。
このように、商社や業種のメジャーが流通を抑えることが出来なくなってしまったということは、それぞれの段階では先物市場を使ってヘッジ行為を行わざるを得ないということです。商品取引員様はリテール営業に特化しておられるようですが、流通構造に変化が起きているのですから、未開拓の実儒者向け営業は『宝の山』であると考えます。

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