清算参加者資格要件
4月14日に開かれた「クリアリング機能の強化に関する研究会」(経済産業省と農林水産省主催)で、同研究会(座長・尾崎安央早稲田大学院法務研究科教授)は清算参加者の資格要件のうち財務要件について基準を定めるべきだとの見解で一致し、監督官庁に提言することにしました。
これまでは商品市場ごとに定められた純資産額を合算する方式で計算されていましたが、受託会員と市場会員の必要純資産額は異なっていました。今回提示された新しい基準ではそれぞれの会員の区別をなくし、資本金3億円以上、純資産額20億円以上、純資産額規制比率200%以上としています。また、他社清算会員の資格は純資産額が50億円以上で5社、100億円以上で10社、200億円以上で制限なしとなっています。
- ※ 2005年の商品取引所法改正時は、混乱を避けることと差別化を回避する目的から、暫定的な措置として当時の全会員を清算参加者にしてスタートしていました。
実は2005年の法律改正時から清算参加者資格には財務基準面で高いハードルを設けるべきとの意見が多くありました。そして、法改正後直ぐに名古屋のM社が違約を起こし倒産した際は、ますますその意見が強くなり、主務省やクリアリング機構を中心に多くの議論がなされていました。
もともと商品先物市場にクリアリング制度が設けられた理由は、商品先物市場の国際化と市場規模拡大が念頭にありました。それまでの清算制度は売り方と買い方が、当日の帳入値段で計算した場勘定(約定差金+帳入差金)を商品取引所を介して清算していましたので、清算相手は誰であるか分からないままでした。
ところが、クリアリング・ハウスが整備されている海外や国内の証券の清算システムは、売り方買い方とも清算相手は清算会社です。しかも、その清算会社は国の機関が認めた法人であり、財務基盤も確りしています。従って、清算相手の信頼性が高い上に常に顔が見えているのですから、安心して取引が出来るというわけです。
法改正以前の商品取引清算制度では清算する相手の顔が見えないのですから、清算行為が確実に実行されるか不安視されるのは道理です。つまり、「清算相手が分からない市場は相場以前の問題で信用できない」というのが彼らの考え方でした。
今回提示された財務基準では、現在の商品取引員約60社のうち2/3程度がクリアするとのことです。適用は2009年4月からの予定になっています。

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