総合取引所構想への備え

オーテック株式会社による業界展望等。

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市場流動性を高めるために!

 現在の商品先物取引業界は、流動性を高めることを急務としています。これまでも、生活に直結する商品の上場や、様々な市場振興策がとられましたが、なかなか思うような実績は上がっていませんでした。

 商品先物取引の機能を考えてみますと、これまでの日本の商品先物市場は個人投資家中心で、資金運用機能(投機)しか充足していなかったように思います。しかし、商品先物取引には他にも多くの機能があります。その代表的なものは『保険つなぎ機能(ヘッジング)』であり、『先行価格指標機能』です。従って、全ての機能を充足させる商品設計でなければ、流動性を高めることは困難ではないでしょうか。

 昨年から行われている主務省の商品先物市場活性化策は、この商品先物取引の機能を満足させる方向に動いていたと思います。つまり、現在の個人投資家だけではなく実需者や機関投資家、海外の業者等が、必要としている機能を充足させるための改革を行っているのであり、その暁には市場流動性が高まり、商品先物市場が活性化することを目標にしていました。しかし、05年の法律改正以降では、逆に流動性を低めてしまっています

 昨今の海外の商品先物市場は活況が続いています。しかし、日本の商品先物市場は値動きの割には活性化に程遠い状況となっています。
それでは日本と海外の違いは何があるのでしょうか?

 オーテックでは取引限月の違いにあると思っています。皆様ご存知のように、日本の商品先物市場は期先にボリュームがあるのに対し、海外では期近にボリュームがあります。実需者は実業の経営計画に沿ってヘッジを行いますから、一年も先の限月には全く興味を持っていません。また、機関投資家の場合は理論的な価格差を狙って海外との裁定取引(アービトラージ)を主体に考えていますし、長期保有をしませんから期近で売買することを望むと考えます。

 商品先物取引はヘッジ取引を行う実需者と、価格変動差で利益を求める投機家、市場間や地域(国際)間、限月(時間差)間等による価格の乖離を利益のチャンスとする機関投資家等が集まって始めて流動性が高まり(活性化する)ます。
しかし、日本の商品先物市場は実需者が利用できない期先にボリュームが集中しています。従って、必然的に投機だけの市場になってしまってしまい、流動性を高めることが出来ないのではないでしょうか。

 そこで、提案があります。全ての投資家が利用できる期近に、ポジションを集中できるような商品設計を行って欲しいと思います。極論を言うならば、取引限月を期近3限月のみにすることも好結果を生むのではないでしょうか。