出来高が大幅に減少
商品先物取引業界の2008年の出来高は、前年比28%減少して5291万6965枚となりました(出来高の詳細は業界ニュースに掲載)。大きな要因としては、引き続き勧誘規制が影響しているようですし、新たなビジネスモデルが構築出ていないことも一因です。また、サブプライムローン問題に端を発した相場の乱高下、さらにそれらが複合的に影響して流動性の低下が、さらにスパイラル的に悪化を招いたことがあげられます。しかしながら、同じ乱高下を繰り返した証券デリバティブ市場や、為替市場は大幅に出来高を伸ばしており、必ずしも価格の乱高下だけの問題ではないと考えられます。特に、証券デリバティブ市場は先物取引もオプション取引も大幅に出来高を伸ばしており、デリバティブ市場が現物市場のヘッジ取引や裁定取引など、先物取引本来の機能を充足していると考えられます。
商品先物市場は2005年の法律改正による勧誘規制の強化の影響が尾を引いており、なかなか立ち直れていません。その結果、出来高は5年連続で前年割れを起こし、遂にピークの03年に比べますと1/3に落ち込んでしまいました。
会員別では、投資顧問会社のアストマックスが前年比220.8%増の1257万枚余りと大幅に増加し、シェアでも12%近い状況となっています。さらに、自己売買専門になった山前商事も前年比85.4%増を記録しています。また、ネット専業のドットコモディティも37.7%増加する等、これまでと違う構造が生まれてきています。
取引所別では、東京工業品取引所が12.8%の減少に止まり、環境が悪い中で善戦しています。これは、自己売買系やネット系の会員が驚異的な伸びを示しているのと共通項があります。それは、ザラバ取引であるということです。今年のように大きな価格変動がある場合は、ザラバ取引のほうが売買チャンスが多いことから、売買はチャンスの多いほうにシフトして行ったのだと思われます。
また、東京への一極集中が加速したのも昨年の特徴です。年々、この傾向は現れていましたが、昨年度は遂に93.4%にまで加速拡大しており、地方の取引所は流動性の面からも利便性で疑問符が付く結果になってしまいました。
出来高を増やすために、オーテックでは二つの提案を行いたいと思います。
| 1.内からの変革を行う。 | |
| アメリカがオバマ大統領に代わり、さかんに「変革=チェンジ」を促しています。日本の商品取引は、2005年から変革することを促されているにも関わらず、内からの変革が出来ずに昨年の出来高になってしまったと考えています。今年こそは是非とも大変革をお願いしたいと思います。 | |
| 2.基本に返る。 | |
| 証券や為替のデリバティブ市場は、デリバティブ本来の機能を充足させながら発展してきています。投機オンリーの市場から、リスクヘッジや裁定取引など、様々な機能を充足させるような営業形態と取り入れて欲しいと思います。 | |

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