顧客ニーズの多様化
パソコンの普及やネットワーク技術の向上により、顧客の情報収集能力が高まっているばかりではなく、情報収集の機会も大幅に増えています。テレビや新聞、雑誌、営業社員からの情報入手手段しかなかった時代に比べ、現在は居ながらにしてインターネットで情報検索が可能になっていますから、情報に対する感覚が大きく変化しています。
また、インターネットには多くの投稿サイトがあり、これまで経験したことをお互いに情報交換していますから、企業は一度インターネット上で悪口を書かれてしまうと、その情報が誤りであったにしても、実しやかに評価されてしまい企業業績に影響を与えてしまうこともあります。逆に、高品質のサービスや低価格がインターネット上で書き込みされ、企業業績に好影響を与えることもあります。
インターネット時代に突入し顧客は賢くなり、知識も豊富になっています。特に、目的を持って情報収集していますから、専門的な知識力は業者よりも高いと考えて営業活動を行うべきと考えます。従って、専門知識に乏しい営業社員がセールスを行った場合は、その企業の本質的価値の評価が、営業社員を媒介して行われてしまいますので、企業側も更なる研鑽が要求されることになります。
商品取引業界を例にとって考えてみましょう。
相場情報を入手しようとしますとパソコンや携帯電話から、いつでも何処でも直ぐに入手できます。特に経済情報や価格情報に関しては、営業社員よりも早いことが予想されます。さらに、勉強熱心な委託者の場合は、チャート分析等のテクニカル分析に長けている場合も多いですから、営業社員はそれ以上の分析力を持たない限りかえってマイナス評価になりかねません。
もう一つ注意しなければならないことは、これまで以上に顧客の知識力にバラツキが出てきてしまっているということです。パソコンを使いこなせる世代と、そうでない世代とのギャップといってもいいかもしれません。或いは、日頃からパソコンで仕事をしている委託者とそうではない委託者の違いかもしれません。いずれにしても、パソコンの普及が知識力に差をつけてしまっていますので、営業社員は委託者がパソコンを使える人か否かの情報は押さえておいたほうが良さそうです。
時代の変化と共に、顧客ニーズも大きく変化してきています。また、売買スタイルや売買目的によっても顧客ニーズは違います。最も今要求されるものは売買と約定結果のレスポンスと、執行条件の多様化ではないでしょうか。板画面と睨めっこしなくても、仕事で外出していても、或いは食事中や睡眠中であっても、要求通りの売買が自動的に執行されれば、稼ぐチャンスは一日中ということになります。
これまで、商品取引員は相場情報の入手のために高いお金を支払わされてきました。そして、応分の売買手数料にしなければ採算が合わなかったのです。しかし、委託者は情報入手の手段を多く知っていますから、売買レスポンスと執行条件にコストをかけたほうが良いかもしれません。そして、究極は低価格志向になるのではないでしょうか。

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