リスクマネジメントの意義
経営環境の変化が目覚しく、事業計画通りの業績を確保するのに厳しい状態が続いています。商品先物取引業界においてもその状況は同じで、経営者の皆様は日々、頭を悩まされていることでしょう。
事業計画を策定する際は様々なリスクを想定しますが、今日のように変化が激しい状況においては、想定リスクが他の要因と複雑に絡んでしまい、リスクの根源すら分からなくなってしまいます。しかし、経営は継続しなければなりません。企業継続のために、現業から離れることを視野に入れる話も聞きますが、経験のない分野にいきなり飛び出すことは、また違う意味でのリスクを孕むことになります。
企業経営にはリスクマネジメントが重要なファクターになってきています。先ずは何が経営リスクになるか分析しなければなりませんが、それはその道のプロでいらっしゃる皆様にお任せし、ここではリスク要因を分析したあとのこととしてお話を進めて生きたいと思います。
以前、当欄でリスクに言及したときは、商品先物取引業界の経営リスクを幾つか並べました。そして、ITを活用しリスクを収集・整理して下さいとお伝えしました。今回は、収集・整理したリスクを確りマネジメントして頂きたいと申し上げます。
さて、リスクマネジメントとはどのようなことでしょうか。定義付けることは難しいですが、ここでは次のように解釈したいと思います。
リスクマネジメント=不確実性の高い様々な経営課題に対し、最悪の状態を想定して優先度を組み込んだ意思決定を行うこと。
企業経営の際の資源は人・モノ・金と言われます。しかし、今日ではそれらに加えて、複雑に絡んだリスクをマネジメントすることが加わると考えます。リスクは生き物ですから、社会環境の変化や制度の変更等も時間の経過と共に加わり増幅していきます。つまり、時間を資源の一つとして位置付けたら如何でしょうか?
もし、企業経営に際し時間が無制限にあったら、時間をかけて複雑に絡み合ったリスクを解き、正しい方向に企業を導けるかもしれません。しかし、時間は限られています。この時間こそが経営のキーワードです。
リスクマネジメントを推進する場合、「事業目標⇒リスク分析⇒経営資源の配分」のサイクルを時間の経過と共に正しく活用することだと考えます。時間は限られていますから、このサイクルをどれくらいの間隔で廻すから経営ですしリスクマネジメントの意義ではないでしょうか。
現在の急激に変化する経営環境は、事業の成長性を従来よりも低く設定したほうが良さそうです。そして、その達成度に応じて事業目標を柔軟に変更することも求められるのかもしれません。さらに、リスクに対して果敢に立ち向かい、リスクを新たな経営資源に変えられるように“時間”を有効に使うことが求められています。

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