経営リスクへの備え

オーテック株式会社による業界展望等。

現在のページ位置

Home  > INSIDE View  > オーテックの視点

商品先物取引市場の活性化と委託者保護に向けた主務省の 取組(3)

  

 前回の現状と課題に引き続き、今回は改正商品先物取引法案の内容をお知らせします。6月17日の衆議院の経済産業委員会において、改正商品先物取引法は可決され、不招請勧誘禁止やクリアリングシステムの横断化に向けた動き等の付帯決議も了承されました。今後はますます厳しい経営を強いられるようになりそうです。
  
  さて、このシリーズ3回目は改正商品先物取引法の主な論点を取り上げます。

1.商品先物市場における監視体制の実効性の確保

 相場操縦行為に対する犯則調査権や課徴金制度を導入することにより、商品先物市場監視体制の実効性を確保する必要がある。今後は農林水産省や経済産業省などの国内の関係機関の連携に止まらず、海外の関係当局と連携し、情報を共有するとともに商品先物市場の監視の強化を図るための不断の取組を求める。

2.総合取引所構想

 本法律の施行により金融商品取引所と商品取引所の相互乗り入れが可能となるが、金商法と商取法が各々金融商品、商品先物を規制する体系は維持する。そこで、金融デリバティブと商品デリバティブ間の規制の隙間を狙った悪質なトラブルが発生しないように十分に配慮する。

 投資家の利便性の向上、取引費用の低下、商品市場の活性化、運営費用の低減などに繋がるメリットの追求。産業インフラとしての機能の充実を追及する。

3.委託者保護の強化

 ・プロ・アマ規制の基準
 プロ・アマの明確な基準を設けるとともに、本来アマであるべき委託者がプロと扱われ
ないように十分に配慮する。

 ・不招請勧誘禁止の適用範囲
 全ての商品先物取引に不招請勧誘禁止を導入し、一般委託者が取引のトラブルに
巻き込まれないようにする。FX取引においては不招請勧誘禁止が導入された結果、
悪質な業者が淘汰され、ネット取引が活況になっている事実がある。基本的な考え方は
元本以上の損が発生する取引は不招請勧誘の禁止とする。

4.商品取引清算機構の機能強化

 日本の商品先物取引清算機構は積立金が非常に少なく、海外に比べて極端に
信用力が低い。今後は、証券・金融・商品の一元化された保全体制が必要になる。
「クリアリング機能の強化に関する研究会」報告書を踏まえつつ、清算機構が我が国
商品先物市場の信頼性・安定性の根幹として発展できるように経営基盤の強化、
及び信頼性の向上に向けた取組が求められる。

5.自主規制強化の必要性

 日本商品先物取引協会の取組を評価する一方、法令違反に関する制裁を厳格に
すべき等、より実効的かつ強力な取組を求める。商品先物市場のプロ化を目指す
ならば、外務員のプロ化を目指すべく、外務員に対する研修、指導に一層力を入れる
ことが求められる。さらに、より法的効果の高いあっせん・調停を実現し、消費者被害の
救済が確実に行われるようにする。

  


>「オーテックの視点」目次に戻る