リーマン・ショックの恩恵
金融投資商品は大きく分けると株式、為替、商品、債券、不動産などがあります。なかには国内限定のものもありますが、グローバル化の波と経済の自由化は世界各国の金融投資商品を居ながらにして投資できる環境を作り出しましたので、資産運用手段は無数にあると言えます。
リーマン・ショックから1年が経過し、市場はようやく立ち直りの兆しを見せ、リスク資産から逃避したマネーが少しずつ帰ってきているように思えます。リーマン・ショックでは、世界の投資家が大きな傷を抱えてしまいました。日本だけでも161兆円の金融資産が水の泡として消えたようですから、世界全体で考えれば想像を絶する資金が消えたものと推察できます。
リーマン・ショックでの下げ過程で、60歳以上の個人投資家が大幅に増えたということです。資金に余裕があり冷静に市場を見られる層が増えたわけですが、この層は殆どが現物市場での取引を行っており、レバレッジの効いた先物取引や信用取引を行う層ではないようです。60歳以上の投資の特徴はバイ&ホールド、つまり株式現物の投資家で買って値段が上がればそこそこ利食いますが、引かされると塩漬けする長期保有派になります。
逆に、30歳~45歳ぐらいの層が大幅に減少しています。この層はリスクを積極的に取りにいった世代であり、商品先物取引業界にとっては育って欲しい層であるといえます。この層は短期間に売買を頻繁に繰り返す層でもあります。積極的にパソコンを使い、自分で情報収集も行います。基本的にはインターネット取引の顧客と言えます。
さて、リーマンショックは悪いことばかりではなさそうです。そもそも金融危機は、加熱し過ぎた投資(投機)市場を冷静にさせているわけですから、本来の現在のありのままの市場に戻ることを意味しています。そういう意味では、様々な投資商品が「正常」又は「割安」になるわけですから、新たな投資の機会を与えてくれているとも考えられます。また、リーマン・ショック以前と以降を比較すると、証券市場にしても為替市場にしても、投資家の数は増えてきています。これは国民が市場を冷静に見ている証拠であり、投資に対する悲観的な考え方が解消している証拠でもあります。
商品先物市場はいまひとつ盛り上がりにかけていますが、これも時が解決することだと思います。その証拠に、取引員数や外務員数は減りましたが、委託者数はそれほど大きな落ち込みではありません。逆に、営業社員一人当りの数は増加しているのが現状です。今後は証券や為替からの移動も十分に期待できます。
株価は最安値から30%の戻りを達成していますし、ドルに対する信認が欠けてきており金に対する人気も戻っています。リーマン・ショックの恩恵を受けるべく営業体制の強化と、証券・為替から流れ込みやすい対策を施されたら如何でしょうか。

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