2009年法律改正の背景
昨年7月に商品取引所法改正案が成立し公布されました。施行は昨年10月の第一弾を皮切りに、成立後1年以内と成立後1年半以内の三段階に分けてすべてを完了させるとしています。最終的には2011年1月から不招請勧誘の禁止が始まり、許可も商品先物取引業者として国内外及び店頭取引や海外オプション取引も含めて「商品先物取引業者」となり、法律名も「商品先物取引法」に改名されることになります。
今回の法律改正の目的は明確に示されています。
1.「使いやすい」商品先物市場の実現
2.「透明な」商品先物市場の実現
3.「トラブルのない」商品先物市場の実現
この3項目が示された背景は、『日本の商品先物市場は利用者の期待に応えていない』と言うことです。その結果として、世界の取引高は5年間で4倍に膨らんでいるのに対し、日本の取引高は1/3まで激減したとしています。
『利用者の期待に応えていない』と言うことは、「使いやすくない」「透明ではない」「トラブルが多い」ことが原因であると主務省は判断し、それらを解決するために今回の法律改正を行いました。
使いやすくない理由として、法律の一元化がなされていないことからそれぞれの業法に則って事業運営が行われており、制度自体が分かり辛いと言うことがあげられます。さらに、業法の違いにより投資戦略が組めないほか、投資資金効率の悪さにも繋がっています。また、既存の商品取引員は一般顧客のみを対象にしていたことから、ヘッジニーズのある事業者等が商品先物取引へのアクセスを容易にするために、「商品先物取引仲介業制度」を新設し、底辺の拡大にも力を入れるとしています。
次に不透明な理由としては、取引所外取引を利用した相場操縦行為が行われる可能性があり、価格の信頼性・透明性に問題があるとしています。さらに、流動性が著しく低下していることから説明のつかない価格乱高下が起きているという現実があります。また、設計上制限値段に張り付くことも多く、価格の連続性に問題がある上に市場からの退却が用意に出来なかったこともあげられます。相場操縦に関しては国際的な課題として2008年7月のG8洞爺湖サミットでも取り上げられ、各国の関連当局が情報交換をして監視していく体制が構築されることになっています。
個人投資家とのトラブルが絶えないことも問題であるとしています。2005年に国内商品取引に関しては勧誘規制が強化され、売買の入り口でトラブル回避策が取られました。その結果、大幅に改善されたことはご存知の通りですが、国内商品取引からあぶりだされた人達が、規制の弱い海外先物取引や海外オプション取引に転じてトラブルを増加させていることが問題視されています。
そこでトラブル防止策として、法律名を変えて全ての取引に同一の規制がかけられるようにしました。また、プロ・アマ規制を設けた上に不招請勧誘禁止の制度を新設し、アマの保護に力点を置くようにしています。

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