FX市場の健全化
FX業界は今年に入って3つの規制改革が行われました。・ 委託者財産の信託保全
・ ロスカットルールの適用
・ 倍率規制(50倍)
8月から規制されたのがレバレッジ規制(倍率規制=上限は50倍)です。今年の規制強化策は、今回のレバレッジ規制で終了しますが、来年8月は再びレバレッジ規制が強化され現在の50倍から25倍に縮小されます。
今回の規制強化は業者も委託者も反対の声が上がっていましたが、当局は新規参入者が増える中でトラブルを未然に防ぐため、さらに投資家保護を充実させるにはレバレッジ規制を強化するしか方法がなかったと話しています。一方、業者側は投機妙味が薄れて委託者が市場から逃げていくとか、売買高の落ち込みが激しくなり経営に支障が出るなどの不安を訴えました。
さらにある委託者は「投資家には様々な選択肢が与えられて当然だと思っている。何倍のレバレッジで取引をするかどうかは投資家が選ぶ権利だ。情報分析やボラティリティの変化によって、これまではレバレッジを使い分けていた。レバレッジ規制でFXでの投資妙味は薄らぐ」と話していました。
さて、1998年に開始されたFX取引は一時期は仲介業者が500社とも600社ともあったと言われています。現在は度重なる規制強化と、乱立が影響して統廃合が進み、凡そ100社程度。そのうち専業は70社程度と言われています。しかし、経営は大手を除き厳しい状態が続いており、来年の25倍規制が採用される頃は、さらに統廃合が進むと考えられています。
7月まではレバレッジを300~500倍、証拠金を数千円~数万円、クイック入金システムを導入して僅かな値動きで売買をさせて収入を上げる業者もいたようです。もともと低い倍率で委託者にサービスを提供していたFX会社の経営者は「現在のFX取引はオンライン・カジノ化しており、必ずしも健全な市場ではなかったと思う。これは様々な業者がFX市場に参入した結果であり、金儲け主義に走りすぎていた」と話しています。
FX業者が金儲け主義に走るのが良いのか悪いのか、或いは健全なのか不健全なのかは議論が分かれるところですが、FX取引はギャンブルではありませんから、投機性が薄れることは市場の信頼性を確保するためには必要なことだと思います。
市場の健全化を語るときにレバレッジの話題が中心になりますが、それよりも重要なことは委託者財産が健全に保全されること、信頼性のある価格が提供されること、システムの利便性が高いことではないかと思っています。財産保全に関しては信託保全で一応の決着を見ていますが、信頼性のある価格提供とシステムの利便性はまだまだ解決の余地があるのではないでしょうか。
また、手数料がゼロということやキャッシュバック制度がまかり通っていることにも違和感を覚えるのですが・・・。健全な市場を育てたいのであれば、手数料ゼロやキャッシュバックで投資家を煽ることを禁止すべきですし、証拠金のあり方も再考する必要があると思っています。

サイトマップ



