コメ先物取引待望論

オーテック株式会社による業界トピックス。

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コメ先物取引待望論

   農業生産品で唯一自給が可能であり、日本人が主食としているのが"コメ"です。美味しいコメはおかずも必要ありませんし、それだけで何杯も食べられます。ところが、食生活の洋風化でコメを食べる人が少なくなってきています。また、少子高齢化社会も影響して需要は年々低下しており、コメは供給過剰の状況となっているのをご存知でしょうか。
   さて、この過剰状態は実は今始まったことではありません。既に1970年代に供給過剰状態になっており、保存米は「古米」「古々米」と呼ばれて、お酒やお菓子などの加工用や家畜の飼料、輸出用として政府は過剰米の解消に追われていました。
   しかし、海外の安いコメも入ってきます。さらに、農家保護の政策も重要な国の課題です。そこで、政府は減反政策を推進しましたが、コメの供給過剰状態は一向に解消していません。
   さて、コメの価格はどのようにして決まるのでしょうか。嘗ては、農林水産省の諮問機関として米価審議会が存在し、農水大臣の諮問に応じて米価などの主要食糧の価格(農家から政府が買い入れる「政府買入価格(生産者価格)」(→生産者米価/生産者麦価)・政府が卸売に売り渡す「政府売渡価格(消費者価格)」(→消費者米価/消費者麦価))に関する基本方針を審議して決まっていました。
   ところが、1994年の食糧法制定以後、米の流通自由化が進んで米価審議会の役割の形骸化が進み、1999年の審議会制度の大幅見直しに伴って廃止されました。それ以降はコメの価格を政府(農水省=米価審議会)が決めるのではなく、公設の自主流通米価格形成センター(現在のコメ価格センター)で、卸会社等が入札して決めています。
   皆様ご存知の通り、モノの価格は需給によって決まるはずです。しかし、これまでは国の政策によってコメの価格は決まり(農家が保護され、価格は守られてきた)、需要者は言いなりの価格で購入させられました。それでは経済の原則からいえば、消費者が納得しないわけですから需要が減るのも道理です。
   コメの価格が入札になり市場原理を取り入れるようになって、最近では先物市場の創設も現実を帯びてきました。入札の場合は、ある意味では業者間取引ですから、そこには不正や談合によって価格が歪められる可能性があります。しかし、先物市場でコメの価格が決まっていけば、あらゆる人が参加することで公正な価格が形成される上に、価格も常に公開されていますから需給を反映した価格が形成されるはずです。来年こそはコメの先物市場が誕生して欲しいと願っています。