証券取引所が新たな商品を上場
証券取引所が新たな商品上場を模索しております。今後上場する新規商品は、東京証券取引所も大阪証券取引所もデリバティブ商品で、商品先物取引市場を脅かす商品選択となっています。両取引所とも投資家ニーズを十分に調査して商品設計を行っており、両取引所がデリバティブ商品を新たに上場するということは、投資家ニーズがデリバティブ商品にシフトしてきている証拠であり、元祖デリバティブ業界にとっても喜ばしいことと存じているのですが、さてそのように考えて良いのかどうか悩むところです。
国の指針は証券取引所を中核にした総合取引所構想であり、現在の商品先物取引業界がうかうかしていると商品取引所が総合取引所に吸収されてしまう可能性が高まってまいります。日々状況は変化しております。
さて、今般、両証券取引所が新たに上場しようとしている商品は、これまで商品先物業界が欲していた商品であり、また国の指針に則った行動であるような気がしてなりません。それでは、それぞれの商品について触れてみたいと思います。
<東京証券取引所>
東京証券取引所は2009年の上場を目指して、二酸化炭素などの温暖化ガスの排出量を取引する専門市場の創設を目指しています。これまで、商品先物取引業界でも温暖化ガスの排出権・排出量の上場には強い意欲を燃やしていました。
ところが、商品先物市場は管轄役所が有体物を管轄する経済産業省と農林水産省であることから、実物の背景(有体物)が無い限り上場は不可能として排出権については断念した経緯があります。その後、排出量取引についても研究を重ねていましたが、ついに東京証券取引所に先を越された形になってしまいました。
東京証券取引所は先月末に商社や証券会社、銀行、役所(金融庁・環境省・経済産業省)の担当者らをメンバーとした研究会を立ち上げ、今月下旬から精力的に会議を開くとしています。これらの動きは総合取引所を意識したものであると思われます。
<大阪証券取引所>
大阪証券取引所は2009年3月に外国為替証拠金取引を上場いたします。既に取引要綱の詳細は決まっており、5月20日までパブリックコメントも募集中となっています。外国為替証拠金取引は東京金融先物取引所が「くりっく365」を上場していますが、今回の上場で大阪でも為替取引が行われることになります。
今回、大阪証券取引所が為替取引を上場することに違和感を持った方も多いと思います。しかし、これも総合取引所構想の一環と思えば納得の行くところです。場合によっては、東京金融先物取引所も東京証券取引所に吸収されるかもしれません。仮にそうなりますと、商品取引所が総合取引所構想に巻き込まれるのも現実的な話に成ってくると思うのですが・・・。いずれにしても、取引員同士の競争ではなくなってきたと実感しています。

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