金融安定化法とは

オーテック株式会社による業界トピックス。

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金融安定化法とは

 ニューヨーク・ダウ 777ドルの大暴落! 何かのゲームのように同じ数字が3個並んで、史上最大の大きな下げを演じた米国株式市場に起こったのは、下院が「金融安定化法」を否決したことが引き金でした。株式市場に世界を震撼させた9・11を上回るほどの影響を与えた「金融安定化法」とはどのような法律なのでしょうか。言葉は頭の中に染み渡るほど聞いて覚えましたが、「金融安定化法」はどのような法律なのかよく分からないので調べてみました。

 今回、下院で否決された金融安定化法案は、財務省が総額70000億ドル(約74兆円)で金融機関が保有する不良資産を買い取るというもので、税金投入によって国民の損失を回避する新たな仕組みを付加したものです。また、政府の案は財務省による金融保証も選択肢の一つとして検討するという形で併記されています。

 この金融保証は、下院共和党の中でも保守派に属する議員有志が策定したもので、銀行などの金融機関は保有するMBS(モーゲージ担保証券:不動産担保貸付をプール化して, その元利金をもとに新たに発行される証券)などの不良資産を国に買い取ってもらう代わりに、売却せずに保有し続け、事実上、不良資産を塩漬けにするというものです。

 不良資産の買い取り方法は2500億ドル(約26兆円)相当を即時に買い取り、必要があれば1000億ドル(約11兆円)の追加の買い取りが認められるというものです。さらに、残りの3500億ドル(約37兆円)については議会の承認(採決)を必要としています。

 しかし、何でもかんでも買い取るというわけにはいきませんから、そこには当然のことですが監視体制を必要とします。そこで、財務省の買い取り状況を監視し、不適切と判断した場合には買い取りの停止命令を出す権限が与えられた委員会を設置します。そして、その委員会は政府が買い取った不良資産のうち、住宅ローン債権については借り換えを強制的に実施し、フォークロージャー(住宅不動産の差し押さえ=競売)手続きを回避する手段をとることになっています。

 今回、下院が否決した理由は、金融機関救済のために多額の税金が使われるからです。政府は金融を正常化することが経済の安定に不可欠としていますが、もともと米国は財政赤字が巨額にあるうえに、貿易赤字も巨額で“双子の赤字”といわれてきました。そして、それを解消するのが歴代大統領の公約の一つでもあります。そのような状況の中で、さらに税金を投入するとなると、国民生活に支障を来たすというのが理由のようです。

 最終的には10月3日に下院を通過しましたが、金融に大きな火種を抱えていることに間違いはなく、おまけに世界経済が急速に悪化していますから、相場下落の歯止めがかからず、世界の株式市場が大暴落に見舞われてしまいました。

 世界経済の本格的な回復はいつになることやら・・・?