FX市場の現状と将来

オーテック株式会社による業界トピックス。

現在のページ位置

Home  > INSIDE View  > トピックス

リーマン・ショックから一年・・・

 リーマン・ブラザーズ社に勤める社員が手に箱を持ち、会社から出て行くのをテレビ画面で見て一年が経過しました。当時の株価ボードや為替ボード、商品ボードを思い起こしますと、全てが下へ下への大名行列でした。

 リーマン・ショックの元凶はサブプライム・ローンの破綻と言われていますが、実際は膨れ上がった債券化された多くの金融商品の実態が、全世界に広がりすぎて分からなくなり、信用不安が不安を呼んで崖を下り落ちるがごとく、我先にと投資資金が逃げ出してしまった(暴落した)ことでした。

 既に、金融システムは改善したかのように株価や商品相場は値上がりしていますが、失われた10年を経験した日本のように、金融システムの不安定さはまだまだ続いているといったほうが正しいのかもしれません。

 ただ、当時と違うのは中国やインドを筆頭にした後進国が、有り余る人的資源をもとに世界の工場として大きく羽ばたいてきたことです。また、同時に嘗て無いお金を手にし始めたそれらの国の大量の民の生活水準が上がり、大量にモノを消費しているために世界経済を支えていることです。

 リーマン・ショックに伴う経済悪化は、既に底を打ったというのが各国の認識のようですが、シティーやウォール街の金融マンたちが多額のお金を掴み始めたという事実は、再び多くの金融商品が頭をもたげてきたのと同意語であり、第2のリーマン・ショックの始まりであると危機を唱える識者もいるようです。

 識者の考えでは、世界経済の悪化を止めたのは各国民の生活を犠牲にした(税金を投入した)公的資金の投入であり、前述した後進国の経済成長(大量消費)であるとしています。肝心の先進国の経済はどうでしょう。

 日本だけで考えても大量の失業者を生んでいる事実、国民の購買意欲が低下したままでデフレ感が払拭されない事実、事務所の空き室率が高止まりしている事実、不動産が値上がりしない事実、銀行の貸しはがしが続いている事実等を考えてみても分かるように、株価の回復ほど国民の生活は楽になっていません。

 企業はバブルの崩壊やリーマン・ショックを受けて、自己資本の増強に動いていることが国民にお金が回らない理由の一つです。また、お金が回らないから消費意欲が減退する、消費が低迷するからモノが売れない、モノが売れないから企業収益が上がらないという負のスパイラルは依然として続いています。

 リーマン・ショックは終わっていないというのが事実じゃないでしょうか・・・。