中国元が変動相場制へ移行???
強い元が問題視されています。
先の核サミットの時にオバマ大統領が胡錦濤国家主席に中国元の市場開放を促したことから、中国元の市場開放、ますますの変動相場制への移行問題がクローズアップされてきています。
そもそもの問題は、中国の国際収支黒字の拡大とそれに伴う外貨準備の急増が発端であり、世界貿易の不均衡をなくすことと為替市場の透明性を維持するためには、中国元が変動相場制に移行することが不可欠としているからです。
また、中国に外貨準備が急増する一方で、中国国内市場でも米ドルをはじめとする主要国通貨の流動性が膨張していることも変動性を促されている要因です。他通貨の流動性の膨張は、中国国内の株式や不動産といった資産バブルの膨張や、インフレの促進など、それに伴う弊害がすでに顕在化しているのが現状です。
しかし、中国政府は貿易量が多いことから変動相場制にすることで、国内経済に悪影響を及ぼすのではないかとして変動相場制はおろか人民元の切上げに対しても慎重姿勢を崩していません。しかし、中国が経済大国に育ちつつあることから、中国政府も何等かの対策は必要と感じており、2005年7月に行われた「人民元改革」から元切り上げの容認を模索し始めました。そして、中国独特の方法である「管理変動相場制」を採用することで、各国からの非難を回避していました。
これは、国内政策が共産党独裁による「管理」に倣ったもので、為替政策も「変化・変動」よりも「管理」に重きを置き、人民元の上昇を抑えるために中国当局が日々、大規模な市場介入を行い安定化に努めているところです。
ところが、年率で10%以上もの成長を続ける中国経済に対して、経済の立ち直りに四苦八苦している欧米の主要国が黙っているわけがありません。そして先頭になって動いたのが、基軸通貨国である米国のオバマ大統領でした。このことが最近の「中国元、変動相場制へ移行か?」という話題になっている所以です。
中国が置かれている状況は変動相場制への移行を迫られていた1970年代初めの日本と類似しています。1971年のニクソン・ショックで、日本は変動相場制に移行しましたが、その後も固定制復帰への模索は続いていたと記憶しています。
結果的に日本は変動相場制に移行しましたが、円は24年間上昇し続けました。そして、一時的に80円を突破して上昇圧力が止んだのです。このことを中国はお手本として知っていますので、海外の圧力に屈していないと言ったのが現在の状況だと推察します。
おそらくは中国元が一気に変動相場制へ移行するということは無いでしょう。しかし、国際間の経済問題として常に取り上げられるのも間違いないことでしょう。

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