工業品先物市場の競争力強化策

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工業品先物市場の競争力強化策

   経済産業省が国内商品取引所の国際競争力強化策について動き出しました。
これまで金融審議会や経済財政諮問会議で進めている「東京金融市場の機能強化」や、政府の「骨太方針2007」でも商品先物市場の活性化についての議論がなされていますが、今回、経済産業省が石油市場や貴金属市場を運営している東京工業品取引所の改革に優先的に乗り出したことで、商品先物市場の姿が一変する可能性も出てまいりました。
   今回の改革では次の項目が柱になっています。

上場商品の拡充(商品指数先物、温暖化ガスの排出権等)
取引時間の延長(取引の24時間化等)
売買に関する規制緩和(建玉制限の緩和、制限値幅の緩和、証拠金制度の改革等)
取引システムの能力アップ
その他


   既に、経済産業省は6月はじめから学識経験者や業界関係者等を交えた研究会を発足し、6月中に商品先物市場の競争力強化策の具体策をまとめるとしていました。このニュースの原稿を記している6月28日現在では、強化に関する具体策は入手できておりませんが、次号ではそれをお届けできるものと考えております。
   国内の商品先物取引の出来高は2003年をピークに4年連続して減少しており、今年も復活の兆しは見えておりません。一方、海外の商品先物市場は、世界的に商品価格が上昇する中で、欧米や中国市場を中心に活況を呈しており、日本市場の低迷には目を覆いたくなるものがありました。
   世界の昨今の商品先物市場を見ますと、株式や債券、為替市場に肩を並べるほどの成長振りを見せており、貴金属は年金やファンドの受け皿として投資資金循環の一翼を担っています。商品先物市場は現物のヘッジ市場としての機能を有していますが、年金やファンドの動きを見る限り、性質は金融商品と何等変わらなくなってきています。
    日本の場合は、これまでは監督官庁である経済産業省や農林水産省が産業インフラとしての色合いを強くにじませていましたが、商品先物市場の活用目的が金融商品と同様の扱いになってきている海外の現状を見ますと、行政面の改革も必要になってきている時期であると推察いたします。「総合取引所構想」も取りざたされている状況において、業界そのものが市場改革にどこまで力を注ぐことが出来るのか、また商品取引所と共に商品取引員がどこまで自己改革が出来るのか注目されるところです。