動き出した東工取改革

オーテック株式会社による業界ニュース。

現在のページ位置

Home  > INSIDE View  > 業界ニュース

動き出した東工取改革

   日本の商品先物市場の売買高は、2000年の声を聞くまでは右肩上がりの状況が続いていましたが、ここ数年は勧誘規制強化などで個人投資家が離散してきている上に、財務状況が悪化してきている会員の自己売買も低調になっており、欧米やアジアの活況をよそに低迷を続けています。
    経済産業省主導の工業品先物市場の競争力強化に関する研究会が、先月1ヶ月の短期間で取りまとめた「市場参加者にとってより魅力ある市場の構築案」が6月27日に公表されましたが、内容を熟読しますと経済産業省には相当強い危機感があり、日本最大の商品取引所である東京工業品取引所の改革が急務であると結論付けています。
    東京工業品取引所改革の具体策は次の通りです。


新電子取引システムの導入

取引時間の延長(年内には2時間延長、新取引システムを導入する平成20年には24時間取引を実現)

取引所の株式会社化

取引ルールの規制緩和(建玉制限の緩和、値幅制限の緩和等)
取引情報の開示の平等化
新規上場商品の推進(ミニ取引化、ロスカット取引等)
委託者保護の一層の充実


    東京工業品取引所は既に会員向けの説明を行なっているうえに、一部については前倒しを決め7月17日からは金ミニ取引が始まります。
経済産業省が商品先物市場に求めているものは、「商品先物市場のプロ市場化と市場参加者の利便性の拡大」、及び「一般投資家の保護をはじめとした市場の信頼性の確保」、「事業体制等のあり方」が大きな柱です。特に一番目の「商品先物市場のプロ市場化と市場参加者の利便性の拡大」については、これまでの日本の商品先物市場の取引参加者構造のあり方を根本から否定しており、商品取引員には顧客選択や営業手法の見直しを迫るものと考えます。
    また、「事業体制等のあり方」については、取引所の会員組織を改め株式会社化を行ないます。これにより、取引所は利益追求型の企業になりますから、商品取引員との馴れ合いには終止符が打たれたものと予想されます。
    いずれにしても、商品取引所の改革は商品取引員にも改革を促すことになりますし、今回の経済産業省の姿勢を見ていると緊急性を感じますので、商品取引員各社も相応の体制を作り準備に取り掛かっていただきたいと存じます。