証券取引所と商品取引所の経営統合

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証券取引所と商品取引所の経営統合

   証券取引所と商品取引所の経営統合ならびに上場商品の相互乗り入れが現実味を帯び、実現に向けて加速してきました。現在の予定では「2009年3月にも・・・」としていますから、僅か1年余りしかありません。
   経済諮問会議は先月末の金融・資本市場ワーキンググループの会合で、上記の内容を認める方向で合意し、取引所を管轄する金融庁や経済産業省、農林水産省も今後関連する関係法案等の改正に着手する見通しです。
   現在の金融商品取引法が審議される過程では、経済産業省と農林水産省が時期尚早として、同一法律での運用をかたくなに拒否していました。また、拒否してきた理由は、商品先物取引の場合、当業者のヘッジ市場であり、価格によって損得を追求する証券や金融とは位置づけが違うとのことでした。金融商品取引法施行は今年の9月でしたが、それから僅か2ヶ月で、行政が大きく動いたことになります。
   このように急激に変化をもたらしたのは、大きく二つの理由があると考えられます。一つは規制緩和が進む欧米の市場に比べて使い勝手が悪く、投資資金が日本を避けて通ってきていることです。しかも、後進国の中国等のアジア諸国にも追随を許し、アジアの覇権を放棄せざるを得ない状況にあることです。
   二つ目は世界がよりグローバルに、しかもスピーディーに変化している中で、日本の金融商品は別々の枠組みに入れられており、企業や投資家も市場取引の利便性を享受できなくなってきていることにあります。日本は縦割り行政の中で、行政の管轄の下に複数の取引所が存在しています。そういう状況の中では、それぞれ行政ごとの時価管理しかできず、ヘッジや投資が一括りの中で管理できません。また、法律等の諸規則が違うために取引に複雑さが生じ、同時にコストも嵩むことになります。
   また、金利・株価・商品価格・為替は経済社会の基本的な構成要素であり、どの要素が欠落しても社会は混乱してしまいます。さらに、投資資金は常に循環しており、これまでのように単体市場の活用では企業も投資家も希望する成果をあげることは不可能になっています。
   現在はデリバティブ全盛の時代になりました。今回の"ODKISの視点"でも触れていますが、デリバティブ取引発明の意義は「ヘッジ取引=保険つなぎ」と「アービトラージ」です。もちろん「投機」も大きな目的の一つですが、それだけに固執してしまうと市場は衰退していきます。市場は管轄する側の論理ではなく、利用する側の論理に基づいて構成されるべきだと思います。今回の動きはその流れにあるのではないでしょうか。