クリアリング機能の強化
経済産業省と農林水産省は「クリアリング研究会」において、新たに清算参加者要件を提示し、2009年10月から適用することを決めました。新しい財務要件は「資本金3億円以上、純資産額20億円以上、純資産額規制比率200%以上」となり、清算参加者維持要件として「資本金3億円以上、純資産額20億円以上、純資産額規制比率140%以上」となっています。この要件をそのまま現在の商品取引員に当てはめますと、約1/3が清算参加者の資格を失うものと思われます。
さて、清算参加者資格要件については紆余曲折があったと耳にしています。特に純資産額要件については、清算が問題なく行われることは商品先物取引業界の信用度を計る上での最低条件であることから、清算機構が出来たときのみなし的発想に基づいた全取引員清算会員制度に疑問符が打たれていましたことも影響していると思われます。
清算機構発足後に、1ヶ月もしないうちに1社が経営破綻、さらにその後も僅か3年足らずで複数社が経営破綻しました。投資家からみれば、預けた証拠金が完全に保全されることは当然のことですが、持っているポジションまでが危険に晒されるのは論外のことです。幸い、清算機構発足と同時にトランスファー制度が出来ましたが、投資家からみれば、仮に全てが保全されたにしても、経営破綻によって資金が長期間凍結されることも大きな問題と考えるようです。
今回のクリアリング研究会の発表を受けて、日本商品先物振興協会は先月中旬に制度政策委員会を開きました。議事の要旨は取次業への転換支援として、制度改善要望の提出や振興協会内に相談窓口を設けるなど、環境整備に向けた取り組み方を決定するものです。
当日の公開された資料を見ますと、「クリアリング機能の強化について」詳細に書かれています。特に日本のクリアリング制度については以下のように纏めています。
-
1.クリアリングに対する意識が低い 
市場信頼性の向上のための
クリアリング制度の機能強化が喫緊の課題2.脆弱なクリアリング機能について ・清算参加者の財務能力の低さ ・脆弱な組織体制・違約対策財源・リスク管理体制等 3.JCCHと取引所の役割分担について -
さらに、制度政策委員会ではクリアリング機能の強化に際し、非清算参加者が増えることが予想されることから、取次取引員が増えることは必然としています。そこで、振興協会では取次側や受け入れ側の取引員に対して、スムーズな制度移行のための相談窓口を開設しています。

サイトマップ



