農産物商品市場の機能強化に関する研究会報告書を見て(1/2)

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農産物商品市場の機能強化に関する研究会報告書を見て(1/2)

  農林水産省は「農産物商品市場の機能強化に関する研究会」(平成20年1月30日から4回開催、研究会終了後パブリックコメントを実施。平成20年5月23日報告書を公表)を開催し、1ヶ月間パブリックコメントを実施した後、報告書を公表しました。

 内容は 【1.はじめに、2.論点整理、3.今後の東京穀物商品取引所等の取り組みについて】 の順に記されています。オーテックではこの中で2.論点整理、3.今後の東京穀物商品取引所等の取り組みについて、を今回から2回シリーズで、概要を掻い摘んでご報告致します。第1回目は「論点整理」についての報告です。

< 論点整理 >
【1】 組織についての現状と在り方
 株式会社化によって財務基盤の強化、ガバナンスの強化、意思決定の迅速化等が促進され、とりわけ、市場参加者ニーズに敏感にならざるを得ないことで経営の効率化、競争力強化等が期待されることを踏まえると、株式会社化を進めていくことが不可欠である。
 利益追求と公益性の確保は必ずしも矛盾しない。株式会社化のメリットを享受するためには、絶え間なく変化する経営環境へ迅速、的確に対応しながら、株式会社としての価値を高め、より透明性を持って外部に経営情報を正しく伝えていく。上場については別途。
【2】 取引手法、取引時間及びシステムについて現状と在り方
 流動性が少なくてコンスタントに取引がない商品は板寄せが適しているといった見方もあるが、流動性を高めることを前提とし、原則として、着実にザラバ化への取り組みを進めるべきである。また、取引時間の延長を早急に検討すべき。但し、24時間化については慎重に検討すべき。ザラバ取引システムについては、コストの削減等のために東京工業品取引所とシステムを統合すべき。但し、カスタマイズは必要最小限に。
【3】 市場参加者、取引ルール、市場監視についての現状と在り方
 商品先物市場としての機能をより一層発揮していくためには、知識経験のある個人投資家の直接的な参加や、ファンド等のプロの運用を通じた個人投資家の間接的な参加に加え、リスヘッジャーとしての当業者やリスクテイカーとしての機関投資家や証券会社、ヘッジファンド等を含む多様なプロを加えた厚みのあるバランスの取れた構造へ転換すべき。
 市場のプロ化については、当業者が利用しやすいように取引規制を緩和することや、店頭商品デリバティブの解禁も検討する必要がある。市場監視体制の強化も必要。
【4】 上場商品についての現状と在り方
 農産物商品市場が産業インフラとして位置付けられていることを踏まえると、潜在的なリスクヘッジニーズを掘り起こし、当業者にとって魅力的な商品を研究・開発することは不可欠。資産運用先として投資する機関投資家等のニーズを踏まえ、新規上場商品を増やすほか、農産物から構成される農産物商品指数を作成・公表する必要がある。尚、金融・資本市場競争力強化プランや産業構造審議会商品取引所分科会「今後の商品先物市場のあり方について」に基づき、今次通常国会において、商品ETFの組成・運用が可能となるよう、所要の措置が講じられる予定。