為替市場に対する金融庁の取り組みとそれに対する対応
証券取引等監視委員会は金融庁設置法第21条の規定に基づき、金融庁長官に対して、4月24日に「外国為替証拠金取引業者に対する規制のあり方に係る建議について」を提出しました。また、この建議の延長線上にあるレバレッジ規制案(取引のレバレッジを20~30倍にする案)が、4月24日の日経新聞に掲載されました。
この具体的なレバレッジ案に対して、外国為替証拠金取引業者は様々な反対意見を
出しておりますし、投資家からも利便性を損なう規制であると反発が起きています。
建議された内容を箇条書きにしますと次のようになります。
1.外国為替証拠金取引を取り扱う金融商品取引業者の区分管理について、保証金が
金銭である場合の管理方法を金銭信託に限る等、適切な措置を講ずる必要が
ある。
2.外国為替証拠金取引を取り扱う金融商品取引業者に対し、ロスカットルールの制定
を義務付ける等、適切な措置を講ずる必要がある。
3.外国為替証拠金取引を取り扱う金融商品取引業者に対し、為替変動を勘案した
水準の保証金の預託を受けることを義務付ける等、適切な措置を講ずる必要
がある。
4.金融商品取引業の登録にあたり、申請書類に記載された純財産額及び
自己資本規制比率等の数値が虚偽でないことを裏付ける証明資料等を提供させる
等、適切な措置を講ずる必要がある。
問題になっているのは2点あります。
1.広く議論をすべきなのに、公的に発表されず、リーク記事で突如謎の数字が出た
という印象。公が突然発表をして、大きな抵抗にあう前に事前にリークしたほうが
いいという、当局の判断か?
2.20倍~30倍にレバレッジを規制することが投資家保護になるのか?
金融庁のパブリックコメントでは、レバレッジの具体的数字は挙げられていませんが、何らかの規制が必要なことは業者間でも話されていたようです。また、FX取引の区分管理の方法を金銭信託に一本化することや、金融商品取引業者にFX取引にかかるロスカットルールの整備・遵守を義務付けることなどが載せられていたことについて、好意的な意見が多いようですから、今回の問題はレバレッジ問題に集約されそうな状況です。
5月21日は日経新聞が「レバレッジは25倍まで」と報じたことから、さらに業者間では存続に関する問題として反発が上がっています。一部には、25倍はオーバーナイト取引に適用するもので、デイトレードはこれまでのように業者の判断に任せるとの憶測もあるようですが、形勢は25倍上限に分がありそうな状況です。今後の推移を見守りたいものです。

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