振興協会が総合口座のあり方を検討中
日本商品先物振興協会は5月21日に第11回市場戦略統合委員会を開き、来年1月からの新法(商品先物取引法)対策として、「国内・海外・店頭の各商品先物取引を統合した顧客口座のあり方について」話し合いを行いました。
投資家の利便性の向上を考えた場合、統合された口座で売買や口座管理が出来るようになることは必要条件であり、商品先物取引業界の発展には欠かせない仕組だといえます。日本の場合は縦割り行政の弊害からか、証券・為替と商品取引には大きな壁が存在しています。この壁を取り払うのが英国の「投資サービス市場法」に倣った「投資サービス法(仮称)」の制定でしたが、2005年の法律改正時に先送りされた経緯があります。
これは「有体物」に関する取引は産業インフラの側面があるとのことで、「有体物」を所轄する経済産業省と農林水産省が強く反対した経緯があります。その結果、「無体物」は金融庁、「有体物」は経済産業省と農林水産省と、それまでの所轄が踏襲され
今日に至っています。
しかし、今やネット社会です。投資家からみれば投資商品毎の法律や制度を意識しないで、自分の好みの投資商品を自由に売買できないことは不便です。まして、投資するお金の管理もばらばらになってしまうと非常に面倒ですし、資金効率も極端に悪くなってしまいます。一つの口座で自由に売買が出来ることは、業者にとっても収益手
段が増えることになりますから、速やかに実現することが望ましいと思います。
日本商品先物振興協会が記者発表した資料を紹介します。商品取引員各社も現状をご認識の上、日本商品先物振興協会と主務省の動きを確認しながら対応を急がれることを希望いたします。尚、オーテックでは統合された口座対応を創業時から準備していますので、ご質問等、何なりとお申し付け下さい。
【問題意識】
・ 米国のFCMでは証券、コモディティを同一口座で横断的に取引できる。
・ そのような環境下で日本の商先業者を選んでもらうためにはどのような制度
整備が必要か。
・ 顧客の利便性を高めるにはどのように顧客口座を管理すればよいか。
【具体的論点】
・ 各取引の口座開設手続きを合理化・簡略化できないか。
・ 顧客が預託資金を効率的に運用できるようにするためには、どのような資金
(証拠金)管理が考えられるか。
・ 分離保管等による顧客資産の保全方法について工夫の余地はないか。
・ 預り証の発行に際して商品別の発行としない等、簡素化の余地はないか。
・ 利便性の高い取引画面(例えば、国内、店頭、海外、FX等を同一画面で表示
する等)の提供により利便性を向上できないか。
【問題提起】
以下のデリバティブ取引に関する口座を一つの手続きで開設できないか。
(商品デリバティブ取引)
・ 国内取引所取引
・ 店頭商品先物取引(例:商品CFD取引等)
・ 海外商品先物取引
(金融商品デリバティブ取引《金融商品取引業を兼業している場合》)
・ 証券先物取引
・ FX取引(店頭または取引所取引)
【課題】
・適合性審査をどう行うか。
適合性の水準は商品ごとに異なる。最も厳しい水準で審査することになるのか。
・説明義務をどう果たすか。
複数商品間で重複している事項は1度の説明で済む。説明が効率化されて商先
業者にとっても顧客にとっても負担が軽減されるのではないか。
・「約諾書」をどう改めるか。
基本契約の締結をどのように行うか。

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